本記事では、宮城県の人口の多い8自治体の保育料を年収別で比較してみました。
宮城県の保育料の相場はどのくらい?
私の住んでいる自治体は周辺と比べて高いのかな?
このような疑問を解決します。
調査対象の自治体
今回調査対象とした宮城県の自治体は、人口ランキングトップ8の自治体です。宮城県の人口の70%を占める自治体に絞ってみました。
比較に用いたデータは、2023年8月時点で各自治体ホームページに記載の保育料金を使用しています。
◆ 調査対象地域
仙台市、石巻市、大崎市、名取市、登米市、多賀城市、栗原市、気仙沼市
留意事項
- 2023年8月時点の保育料をもとに比較しています
- 市民税所得割額から推定した世帯年収を書いていますが、あくまで推定です
(所得割額からの年収の算出は、個人によって控除額が異なるため一概に求めることができません) - 保育標準時間で、一人目の子の保育料で比較しています
- ご自分の保育料は必ず源泉徴収票とお住まいの地域の保育利用料を照らし合わせて確認してください
- 市民税所得割の階層区分は自治体によって変わります。
年収別!宮城県の自治体の保育料比較
宮城県の8自治体の保育料を、年収別で比較してみました!
各自治体の世帯年収330万円未満から1130万円における保育料を比較しています。
では、さっそく見てきましょう!
所得割額48600円未満(推定年収:〜330万)

推定世帯年収330万未満で保育料が最も高い自治体は、石巻市となりました。一方、安い自治体は仙台市で、石巻市の半額以下という結果に。
年間にすると約11万円の差になります。
所得割額97000円未満(推定年収:〜470万)

推定世帯年収470万未満で保育料が最も高い自治体は、名取市でした。一方、安い自治体は先ほどと同様仙台市ですね。
年間にすると約17万円も差があります。
所得割額169000円未満(推定年収:〜640万)

推定世帯年収640万未満で保育料が最も高い自治体は名取市と仙台市、安い自治体は登米市となりました。年間にすると約21万円の差になります。
先ほどまでは仙台市がダントツで安かったですが、年収が上がると他の自治体よりも若干高めになるようです。
所得割額213000円未満(推定年収:〜750万)

推定世帯年収750万未満で保育料が最も高い自治体は石巻市、安い自治体は登米市となりました。
年間にすると約25万円の差になります。
所得割額301000円未満(推定年収:〜930万)

推定世帯年収930万未満で保育料が最も高い自治体は石巻市、安い自治体は登米市となりました。
年間にすると約25万円の差になります。
また、気づいた方もおられるかもしれませんが、世帯年収950万円未満と750万円未満の保育料はほとんど変わりません。つまり、750万円未満の世帯には負担が重いことが推察されますね。他県の保育料も調査していますが同じような傾向があります。
所得割額397000円未満(推定年収:〜1130万)

推定世帯年収1130万未満で保育料が最も高い自治体は石巻市、安い自治体は大崎市という結果になりました。
年間にすると24万円の差になります。
最大保育料の比較

最大保育料がもっとも高い自治体は名取市、安い自治体は登米市となりました。
ただし、最大保育料が適用される世帯年収は自治体によって異なるのでご注意ください(詳細は事項)。
高年収世帯において魅力的な自治体は?
下のグラフは、各自治体の最大保育料が適用される市民税所得割額を示しています。年収が高いほど市民税所得割額は高くなるので、簡単にいうと推定世帯年収がいくらを超えると最大保育料が適用されるのかを示しているグラフということになります。

これをみると、高年収世帯にとっては登米市や大崎市が最も魅力的です。
登米市は市民税所得割額30.1万円以上(推定年収930万円以上)で最大保育料が適用されます。930万円以上はどれだけ稼いでも保育料は48,000円と固定!
また、大崎市は市民税所得割額39.7万円以上(推定年収1130万円)で最大保育料が適用されますが、それ以上はどれだけ稼いでも保育料は50,000円で頭打ちです。
一方で、名取市は大崎市と同様に所得割額39.7万円以上(推定年収1130万以上)で最大保育料が適用されますが、8自治体の中で最も高い78,000円…。ちょっとつらいですね。同じ世帯年収でも、住んでいる自治体によってこんなに保育料が変わるのです。
仙台市は高年収の人が多いのか、所得割額61.1万円(推定年収1600万円以上?)で最大保育料が適用されます。それでも保育料は70,000円で頭打ちなので、比較的良心的な気がしますね。
宮城県の保育料の高い自治体ランキング
これまで示した各年収ごとの保育料グラフの順位からランキング化してみました。
第1位: 石巻市(50pt)
第2位:名取市(46pt)
第3位:仙台市(42pt)
第4位:多賀城市(34pt)
第5位:栗原市(33pt)
第6位:気仙沼市(31pt)
第7位:大崎市(22pt)
第8位:登米市(11pt)
◆ ランキングの出し方
・各年収の保育料比較グラフで、保育料の高い順でスコア化(保育料1位が10点、10位が1点)
・スコアの合計得点順でランキング化(合計得点が高い=順位が高い回数が多い(=保育料が高い)
まとめ
本記事では宮城県の人口の多い8自治体における保育料について比較してみました。
記事中でも触れましたが、世帯年収750万円世帯と930万円世帯で保育料があまり変わらない自治体が多いのが気になりますね。
他の県の保育料ランキングもぜひ参考に見てみてくださいね!
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